はつめいを特許にする場合、避けて通れない問題として品質の問題があります。
で…品質って何ですか?
はつめいが特許になればそれで十分ですよね…
でも…「特許申請代理の仕事」で述べたように特許申請って
単なる代書ではなくて…あなたのはつめい…すなわち、権利範囲を特定して行う申請でもあるんです。
ここポイント!
権利範囲は特許庁が決めると思っているひとはご注意を!
あくまで権利範囲は申請者が特定し特許庁(審査官等)はそれが特許になるか否かを審査するだけなんです。
ここまで言えば品質って何か…
少し分かったのではないでしょうか。
あえて定義するなら品質とは…
・はつめいが適格に表現され
・だれもが分かるように
・明確に記載されていること
といった感じでしょうか。
具体的には、品質は大きく
・特許請求の範囲(クレーム)の品質
・明細書の品質
に分けれます。
クレームの品質とは、はつめいが適格に表現されていること
明細書の品質とは、だれもが分かるように明確に記載されていること
になります。
この定義によれば、はつめいが適格に表現されていれば、クレームの品質は良いということですが、では、適格に…とは?
はつめいが先行技術と差別化された状態(広すぎない範囲)で最も広く(不要に限定せず)記載されていることになります。
これには先行技術調査をしっかり行う能力にくわえて、クレームを書く文書力(ライターとしての能力)が不可欠です。
したがって、この文書力を磨くことが重要です。
でも、どうやって…やみくもにやってもだめです。
例えば
・特徴点の簡潔表現
・必要な構成要素の列挙
・関係性の組み立て
といった訓練をしてみてください。
次に、明細書の品質ですが…だれもが分かるように明確に記載されていれば、明細書の品質は良い、ということになりますが…
これ!…意外と難しいんです。
なぜなら、こう書けば…だれもが分かる、といったような法則はありませんし、公開済の明細書を利用したからといって分かりやすくなるとは限りません。
法的には当業者(その技術分野における通常の知識を有する者)が分かるように記載されていればよいのですが…
これに頼らずだれもがわかるように記載するようこころがけることが重要です。
では…そのためにどうしたらよいか?
一般用語をつかう、短い文書で書く、主語を明確にする、など…形式的な事項については、既に知られています。
でも、実質的な事項については、実務で身に付ける他はなく、大変なことです。では、どうする?
手っ取り早いのは、特許請求の範囲を利用すること!…です。
クレーム良ければすべてよし!
クレームを中心として明細書を書くことで、明細書の質を向上させることができます。
クレームの品質を向上させるには、知・カツのCQC塾が有効です。
クレームに基づき、明細書を作成する方法は、知・カツの特許の極意が有効です。
是非、知・カツサイトを参考に、明細書の品質の向上にチャレンジしてみてください!